2007年に発売された地頭力についての書籍。副題に”フェルミ推定”とあるが、フェルミ推定だけでなく、思考力全体に関する知識を広く、深く学ぶことができる良書。理解はできるけど実践で使いこなすのは難しい、、。日頃から意識して使い続けるしかないのでポイントを言語化して使えるようにしたい。
以下、自分用メモとして。
地頭力とは
- 頭のよさは3種類に分けられる
- ①物知り
- 知識が豊富
- ②機転が利く
- 対人間感性が高い
- ③地頭がいい(地頭力)
- 思考能力が高い
仮説思考力とは
- 今ある情報だけで最も可能性の高い結論(仮説)を想定し、
- 常にそれを最終目的地として強く意識し、
- 情報の精度を上げながら検証を繰り返して仮説を修正しつつ最終結論に至る思考のこと
- 必要なのは下記3点
- ①どんなに少ない情報からでも仮説を構築する姿勢
- ②前提条件を設定して先に進む力
- ③時間を決めてとにかく結論を出す力
- 具体的には
- はじめからではなく、終わりから考える
- できることからではなく、やるべきことから考える
- 自分からではなく、相手から考える
- 手段からではなく、目的から考える
- 仮説思考を使うときの落とし穴
- 初期仮説にこだわりすぎる
- 仮説を補強する情報ばかりを集めてしまう
- 一定の段階で思考停止してしまう
フレームワーク思考力とは
- 対象とする課題の全体像を高所から俯瞰する全体俯瞰力と捉えた全体像を最適な切り口で切断し、断面を更に分解する分解力とで構成される
抽象化思考力とは
- 抽象化のプロセスは逆U字思考
- ①抽象化
- ②解放の適用
- ③具体化
- モデル化でシンプルに考える
- そのためには枝葉を切り捨てる思考が必要となる
- 本質を見抜くとともに本質と関係のない部分をばっさり切り落とす
- 枝葉を切り落とすことで「情報が意思決定を遅らせる」というデメリットを防止できる
- 情報がありすぎる(知りすぎる)ことで逆に生産性を下げる可能性があることを留意する
- 本質を理解したかどうかは誰にでもわかりやすく説明できるかでわかる
- 要するにそれは何なのか?という質問に対してシンプルに回答できる状態
- 逆に、長尺な説明や資料を用いないと説明できないということは本質を理解していない、地頭力を使えていない、ということにもなる
- 本質を理解したかを図るためにはエレベーターピッチが有用
- 30秒の間に、他人に対して本質をわかりやすく説明できるか?これを突き詰める
- 本の要約でもよいし、自己紹介でもなんでもいいのでまずはやってみる
アナロジーで考えるとは
- アナロジーは抽象化思考の縮図であり、これを用いることによって、既に起きている本質的に類似した事象を参考にした問題解決を図ることができるので対象範囲が桁違いに広がり、飛躍的に応用範囲を広げたり、先人の知恵を限りなく活用したりすることができるようになる
- 表面的には全て異なっているものの根本的な構図をひり下げていけばほとんど同じ構造になっていることが多い
- 人間の行動の場合、根本的なモチベーションはマズローの欲求5段階説で説明でき、環境により多少変動はあっても根本原理はそれほど変わらない
- つまり、直面する課題というのは表面的には違った形に見えるが実は既に同じ原因やメカニズムで起こっていることがほとんどだと考えられる
- したがって、先人の知恵を拝借することによって、イチから問題を解決しなくても問題解決を図ることが可能でこれを有効に実施する方法がアナロジーである
- 抽象化思考の留意点
- 具体と抽象を行き来する
- 角の一般化に注意する