十八歳でエルサルバドルへ単身渡米し、親に内緒で大学を休学し国立コーヒー研究所で師事(それがきっかけで勘当、、)。紛争激化によりLAへ一時避難の後、UCCへ入社し25歳でジャマイカのコーヒー農園の責任者となる。その後、ハワイコナのコーヒー農園を開発し、独立後もおいしいコーヒーを求めて世界各国を飛び回る。すべてはおいしいコーヒーを探し、コーヒーの魅力を少しでも多くの人に知ってらいいたいという想いと、コーヒー業界全体の発展を願ってのこと。
根っこには子供の頃からの「コーヒー屋になる」という夢があり、今現在でもその夢を最高の形にしている最中なのかもしれない。
好きなことを仕事に人は最強!ということをまざまざと見せつけられた一冊で、久々に読んでいて心動かされる内容だった。
章立て
メモ
私が「コーヒー屋になる」と決めたのは小学生のとき、子どものころからずっとコーヒーの生産国にあこがれていた。そして、その夢を叶えるため、十八歳で単身中米のエルサルバドルへ留学した。
- 親がコーヒーの卸売をしていてコーヒー豆を保管していた倉庫に入り浸り、麻袋に書かれた外国語を見てワクワクしていた幼少期が原体験とのこと。実家がコーヒ業とは言え幼少の夢を叶えるための努力は半端ではなくその胆力と情熱は生半可ではないなと感じた
人生の礎となるStreetSmart(ストリートスマート)という考え方だった。
- どんなときでも何とかなる、どんな状況でも何とかする、常におもしろおかしく生きるという生きるための心構えであり、覚えておくべき究極のポジティブ思考のこと
- 自分自身のためだけではなく、自分を必要としているすべての人のために自分ができることはするという意味も含まれている
Siempre listo
- 常に準備をしておきなさい
そして見つけ出したのが国立コーヒー研究所だった
~
すぐに、所長に会いに行った。アポイントも取らずに「ここで勉強させてほしい」と。
- 即行動。しかも18歳の初海外かつ発展途上国のエルサルバドルで。すごすぎる。
- タリーズジャパン創業者の松田さんも本国のオーナーに猪突猛進のアタックの末、日本国内のライセンス契約を勝ち取っているのでやはり熱意と行動は通じるんだな
「お前やったらできる。だから、思いっきり暴れ回れ。責任は全部わしが取る」
- UCC創業者の上島忠雄氏の言葉。自身の夢でもあった自社開発のコーヒー農園プロジェクトを川島さんの託したときの言葉
- (おそらく)社運を懸けたプロジェクトだったに違いないのに若干二十五歳の川島さんに”任せる”という判断をしたのはものすごいこと
- 本を読む限り会長はザ人情の人という印象を受けたけど今この時代だとそういう人もかなり稀な気がする(口で言うことはできるけど本当にケツを拭いてくれる人は少ないのではと思う)
- そんな責任重大なプロジェクトを受け、結果を出した川島さんもすごい。その結果、次なる大プロジェクトも任されているので仕事の一番の果実は次のもっと良い仕事、ということを感じさせるエピソード(川島さん自身は一回やめようと考えていたところに差し出されたプロジェクトだったようだけど
「そんなに高いコーヒーが売れるわけがない
- 幻のコーヒー「ブルボン・ポワントゥ」を探しあて、商品化までこぎつけようとしていた際に社内から投げかけられた言葉
- 前例がないことや業界の非常識にあたるような考えや行動は得てして批判される
- でもそれは逆を言うと十分チャンスがある状態とも言える。そのチャンスを信じてやり抜けるかが勝負だと思う
「妬むより、妬まれる人間になれ」
- まさにその通り
- よろこんで妬まれたくはないけど嫉妬ばかりして他人の足を引っ張るようなやつにはなりたくない
私は常に生産国と消費国双方の利益を考え、コーヒーの可能性を考えてる。
- この一言に川島さんの思想が込められている
- 本書を読む限り、有言実行しているように感じる
「コーヒーは農産物、フルーツである」
- たしかに、フルーツという見方はしていなかったけどコーヒーノキの実の種子を乾燥させたものがコーヒー豆なのでフルーツだ
- そう考えるとワインと同等の価値やブランドとしてのポテンシャルがあるというのもうなずける
この本にテーマソングをつけるなら絶対これだな
www.youtube.com