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読書記録と日常のあれこれ。

採用基準|読書メモ

想像していた内容とだいぶ違っていたけどなかなか面白かった。「リーダーシップ」と聞くとカリスマ性のあるリーダー像を想像してしまうけど、そうではなく一人一人がリーダーシップを持って仕事をすることで強力なチームが出来上がり、より高い成果を上げることができる。だからリーダーシップを持っている又は伸びしろがある人を採用するほうが会社としていいよね、というような内容だった。著者がマッキンゼー出身ということでうがった目で見られてしまうかもだけど、言っていることは一般的な企業や団体でも当てはまるんじゃないかなと思った。リーダーシップをとるのはマネジメント層や事業責任者の役目だと思われがちだけどそんなことはなく、各個人がリーダーシップマインドを持つことが大事。それは決して組織のためだけでなく、個人の仕事や人生を豊かにするための手段になるから、という感じ。傍観者や無責任にならないためにも意識していきたい。

書籍情報

  • 著者 伊賀泰代
  • 発行 2012年11月8日

章立て

  • 序章 マッキンゼーの採用マネージャーとして
  • 第1章 誤解される採用基準
  • 第2章 採用したいのは将来のリーダー
  • 第3章 さまざまな概念と混同されるリーダーシップ
  • 第4章 リーダーがなすべき四つのタスク
  • 第5章 マッキンゼー流リーダーシップの学び方
  • 第6章 リーダー不足に関する認識不足
  • 第7章 すべての人に求められるリーダーシップ
  • 終章 リーダーシップで人生のコントロールを握る

メモ

ケース問題は「答えを探すゲーム」ではなく、「自分の思考プロセスを展開し、開示するためのツール」にすぎないのです。

解くべき課題は「誰かが目の前に運んできてくれる」のではなく、自分が経営者の方に信頼されて、初めて打ち明けてもらえるものなのです。

採用面接において重要なことは、思考スキルの高い人と低い人を見分けることではなく、「ものすごくよく考えてきた人と、あまり考えてきていない人」を見分けることです。

構築型の能力とは、「独自性があり、実現した時のインパクトが極めて大きな仮説を立てる能力」(仮説構築力)であり、「ゼロから、新しい提案の全体像を描く構築力や設計力」です。

自らリーダーシップを発揮して、彼らから寄せられるアドバイスのうちどれを採用し、どれを採用しないか、自分で決めることが求められていたのです。もちろん採用しないと決めた意見に対しては、後から「なぜあの意見を取り入れなかったのか?」と問われるでしょう。しかし、その問いにきちんと返答することができれば、それでよいのです。

  1. 目標を掲げる
  2. 先頭を走る
  3. 決める
  4. 伝える

「バリューが出る(もしくは出す)」とは、「何らかの成果(付加価値)を生む」ということで、会議で有益な発言をすればバリューを出したことになるし、ユニークな情報が入手でき、それを分析した結果、画期的な洞察が得られれば、バリューのある分析、バリューのあるメッセージ、と呼ばれます。

「もう少し調べないとなんとも言えません」などと言っていては、なんの価値も出せません。常に全員が自分の結論を明確にし、顧客を含めた多方面からフィードバックを集めることで、より早く問題点を明確にし、議論を前に進めることができるのです。

「自分の仕事に関しては自分がリーダーであり、パートナーやマネージャーを含めた関係者をどうやって使って成果を最大化するのか、それを考えるのがあなたの仕事だ」

議論のリーダーシップをとるには、会議の参加者が発する意見の全体像を捉え、論点を整理して議論のポイントを明確にしたり、膠着した議論を前に進めるために視点を転換したりと、さまざまなスキルが求められます。

リーダーシップは今すぐ発揮してください。できない部分については、次回からどう改善すればいいかを学びましょう

リーダーシップを発揮することは、自動車のハンドルを握ることと同じである。リーダーシップを身につければ、自身が人生のコントロールを握ることができる