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売れるもマーケ当たるもマーケ マーケティング22の法則|読書メモ

何度も見返したくなる良書。内容はシンプルだけど本質的でマーケティング戦略を考える上で重要なことが集約されている。特に印象に残った部分を下記にメモしておく。

書籍情報

著者 アル・ライズ、ジャック・トラウト
発行 1994年1月15日

章立て

  • 第1章 一番手の法則
  • 第2章 カテゴリーの法則
  • 第3章 心の法則
  • 第4章 近くの法則
  • 第5章 集中の法則
  • 第6章 独占の法則
  • 第7章 梯子の法則
  • 第8章 二極分化の法則
  • 第9章 対立の法則
  • 第10章 分割の法則
  • 第11章 遠近関係の法則
  • 第12章 製品ライン拡張の法則
  • 第13章 犠牲の法則
  • 第14章 属性の法則
  • 第15章 正直の法則
  • 第16章 一撃の法則
  • 第17章 予測不能の法則
  • 第18章 成功の法則
  • 第19章 失敗の法則
  • 第20章 パブリシティの法則 
  • 第21章 成長の法則
  • 第22章 財源の法則

メモ

マーケティングとは、知覚をめぐる戦いであって、商品をめぐる戦いではないのだ。
  • マーケティングの課題は一番になれる分野を創造すること
  • 言い方を変えると、顧客の心の中に最初に入り込むブランドになること
  • 人は実体云々よりも最初に心に入り込んだ商品を優れた商品であると知覚する
あながた新製品を開発するとき、真っ先に問題にすべきことは「この新製品は競合商品よりどこが優れているか」ではなくて、「どこが新しいか」ということである。言い替えれば、この新製品はどのカテゴリーで一番手かということだ。
  • コカコーラは味ではなくさわやかさを売って成功した
  • アサヒスーパードライは辛口やキレというカテゴリーで勝負してキリンを抜いた
市場に最初に侵入するより、顧客の心の中に最初に入る方がベターである
あなたが他人に強い印象を与えたい場合には、その人の心の中に徐々に入り込みゆっくりと時間をかけて好意を醸成しようとしたのではだめだ。心というのはそんなふうには動かない。心の中には一気に入り込まなければならない。
  • 市場よりも心が優先
    • 市場は顧客の集合体なので顧客ひとりひとりの心に残るブランディングをすることがなによりも重要
私たちは信じたいと思うものを信じるのである。同様に味わってみたいと思うものを口にするのだ。ソフトドリンクのマーケティングは味の戦いではなく、知覚の戦いなのである。
  • 周知の知覚の法則
    • 自分自身の知覚ではなく他人の知覚をもとに購入決定をすること
  • 顧客の心の中に”ただ一つの言葉”を植え付けることに専念する
    • ボルボ=頑丈(安全性)
    • ダイソン=吸引力
    • 永谷園=お茶漬け
      • 上記の言葉は1社(ブランド)の独占されるため、二番手に付け入る隙はない。無理やり入り込もうとすると大体失敗する
  • 顧客の心の中には各カテゴリごとに思い浮かぶブランドがいくつかある。自社のその中で何番目なのかによって戦略を考えなければならない
長期的に見れば、あらゆる市場は二頭の馬の競争になる。
  • 初期の市場成長時にはナンバー3,4でも勝負できる
  • ただ、時間が経つにつれ状況は変わり顧客は自分がより知っているブランドやみんなが買っているブランドに流れていく
  • トップブランドであれば間違いないだろう、という心理
    • 考える面倒くささやみんなと同じなら安心という心理が裏側にある
マーケティングの効果は、長い時間を経てから現れる
  • バーゲンセールは短期で売上を生み、長期でブランド毀損を起こし売上も落とす
ターゲットとは市場のことではない。すなわち、あなたがマーケティング上想定するターゲットは、即、あなたの商品を買う顧客というわけではないのである。
例えばペプシコーラのターゲットはティーンエイジャーだったけれど、その市場にはあらゆる人が含まれていた。自分は二十九歳だと思いたい五十歳の男性もペプシを買うのだ
成功するマーケッターは、常に先行投資を行う。いいかえれば、彼らは収益をそっくりマーケティングに再投下する。このため、二、三年の間は利益を受け取らないのであるマーケティングの世界を動かすのは金である。成功することをいま望むのであれば、あなたはマーケティングという車輪を回転させえるために必要な資金を見つけてこなければならない