前置き
ここ1、2年、仕事を進める中で直接的なコミュニケーション(主に会話)が減り、オンラインかつテキストコミュニケーションをとる機会が格段に増えた。
理由は明白でコロナの影響で、リモート勤務が増え、直接会って話すことが難しくなったから。
リモートワークを始めたころに感じたことは「テキストコミュニケーション難っ‼」ということ。
これまでは直接会話することで比較的”早く楽に”伝えられていたことがテキストだと伝わりにくかったり、変なニュアンスにとらえられてしまったり、、、
そんなことを何度か経験したことで、テキストコニュニケーションの難しさと自分の至らなさを痛感し、少しでも改善させたいという思いから色々と試してみることに。
例えば、周囲でわかりやすいテキストを書いている人の書き方を真似てみたり、ネットで探してよさげな記事を読んでみたり。
また、思考力や文章力、伝え方に関する書籍もいくつか読んで参考になりそうと思った部分を可能な限り試すようにしてみた。
結果、苦手意識と至らなさを痛感した頃よりは、ほんっっっの少しマシになってきたので、ここまでの振り返りを簡単にまとめておく。
テキストコミュニケーションの難しさ
テキストコミュニケーションは難しい、、。得意な人もいるだろうけど自分にとってはとにかく難しい。
何が難しいかというと、
①考えを言語化すること
②言語化したものを相手に伝わるように文章化すること
③伝えて終わりではなくて相手にアクションを起こしてもらわないと意味がない(テキストだけでは限界はあるのであわせ技も必要)
という3点に集約されると思っている。
自分の場合はすべてにおいて「足りないなぁ。。」と感じていたので冒頭に書いた通り、知人や先人の知恵を借りることで、なんとかマシな状態になってきたなと感じている。
余談だが、とっかかりとして、どこが難しいと感じているのか?なぜなのか?どんな手段で解決できそうなのか?
というところから始めたのは我ながらよかったと思っている。
テキストコミュニケーション力がマシになってよかったこと
本題に入る前にテキストコミュニケーション力が多少マシになってよかったことを書いておくと、「以前よりは物事が円滑に進むようになった」こと。これにつきる。
具体的には、
・意思が伝わることで期待するアクションを起こしてもらえる
・期待とは違う反応だったとしても(おそらく)意思は伝わっている状態なので、そこから建設的な議論ができる
・コミュニケーションロスや工数そのものが軽減された(メールやチャットを何往復もすることが減った)
など、今書いていてもよかったなと思っている。
直接会話するのが一番ではあるけどコロナが落ち着いたとしてもリモートワークはある程度続くだろうし、テレビ会議などの手段はあれど、常に同じ空間で雑談的に会話するのは難しい、そうなると社内・社外関わらず、テキストコミュニケーションはより重要な役割を担うので、少しでもスキルを上げておいた方がよいと思っている。
テキストコミュニケーションに「コレ!」という絶対解はないと思うし、極論、相手と状況により変わるため、相当鍛錬が必要そうではあるけど、日々のやり取りの中で小さなことから意識すれば、徐々に良くなっていくと思うので継続していきたい。
だいぶ前置きが長くなってしまったけどここからは参考にした書籍の一部と学びポイントを書いていく。
「考えを言語化すること」について
参考にした書籍
「言葉にできる」は武器になる。 (日本経済新聞出版)
地頭力を鍛える
東大で25年使い続けられている「自分の意見」の方程式 最強のアウトプットの作り方
- 伝わり方にもレベルがあるということ
- 言って終わりではなく行動してもらうことが目的
- 頭の中にある「内なる言葉」と向き合うことの重要性
- 「内なる言葉」はその人の人間力が反映される
- 言葉の解像度を上げないと伝わらない
- まずは、誰に、何を伝えるのか。その結果、どうなっていれば良いのかを考える
- いきなり文章化しようとせず、まずは思考をすべて書き出してみる
- 考えを広げる・深める
- 具体と抽象を繰り返す
- カテゴリ分けをして優先度を確認する
- 常に「誰に・何を」を意識しながら文章化する
- 相手(聞き手)のことを想像する
- 知っていること・知らないこと
- 状態・状況
- どんな反応がありそうか
「自分の意見の方程式」はタイトル通り、自分の意見をどうやって作ればよいのかという点をフレームワーク的に覚えられてわかりやすい。
「1分で話せ」は考え方・まとめ方がわかりやすく書かれていてプレゼンやエレベーターピッチ対策にもなる。
「言語化したものを相手に伝わるように文章化すること」について
参考にした書籍
論理トレーニング101題
超・箇条書き
論理トレーニング101題では文字通り論理的な文章を書くための基本を知ることができた。
読みにくい、わかりにくい文章は接続詞が抜けていたり、使い方が悪いことが往々にしてあるということを筆者は言っていて、それは日本語力の低さが原因らしい。
自身も完全に使いこなせてはいないけど、接続詞を意識するだけで、格段に見やすく、わかりやすい文章になるというのは実感できた。
- 本書に出てくる接続用語は以下7つでひとまずこれだけは押さえておきたい
- 付加、理由、例示、転換、解説、帰結、補足
「超・箇条書き」では「速く・簡潔」だけでなく、どう「魅力的」に伝えるかという点が非常に参考になった。箇条書きは比較的仕事でもよく使うが、メッセージ性やストーリー性をあえて加えるという視点は無かったのでこのあたりは実際に使ってみて手ごたえを感じた部分。その他、構造化に関する部分も他の書籍と近しい内容ではあったが復習ができてよかったと感じている。
どのようなフォーマットが適しているかは目的と相手、手段と状況などさまざまな要素で変わってくるので留意する。
「伝えて終わりではなくて相手にアクションを起こしてもらわないと意味がない」について
参考にした書籍
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術
影響力の武器[第三版] なぜ、人は動かされるのか
アリストテレス 弁論術 (岩波文庫)
目的を確認し、相手の状態を把握・推察し、期待する行動をとってもらえるコミュニケーションを検討する。今回の場合はテキストコミュニケーションなので文章化が前提。
「1分で話せ」では徹底的に相手視点で考えることを学び、「影響力の武器」では心理学の観点から相手を動かすため武器とコツを学ぶことができた。これらは文章化はもちろん、テキストコミュニケーション後のフォローでも活かせる部分が多分に含まれていた。
- 6つの影響力
- 返報性
- コミットメントと一貫性
- 社会的証明
- 権威
- 好意
- 希少性
- 3つのパワー
- ポジションパワー
- パーソナルパワー
- リレーショナルパワー
弁論術は小難しくてまとめきれていないけど、実際に言葉で伝える(スピーチやプレゼンなど)際に使えそうなテクニックがぎっしり詰まっている。(そのうちまとめる)
いったんここまでまとめてみたけどまだまだ出来ていないところがたくさんあるので、自分的に納得できるまでインプットとアウトプットを続けていきたい。
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