USJをVCの字回復させたことで一躍有名になった森岡さんの書籍。これまでのUSJ在籍時のマーケティング理論と実務の書籍を中心だったがこの「苦しかったときの話をしようか
」は、娘さんのために書き下ろされた愛のある手紙といった内容となっている。自身のつらい過去や経験から、苦難を乗り越える方法は自分の人生を歩む上で避けては通れない”選ぶ”という行為についての本質と考え方が書かれている。自分も娘がいるので時期が来たらこんな話をするのかなぁ、とか思ったりしたが、まだ先の話になりそう。
以下、振り返り用のメモ。
第1章 やりたいことがわからなくて悩む君へ
- 自分の中に基準となる「軸」がなければ、やりたいことが生まれるはずも、選べるはずもない
- わかるということは、何がわからないのかを、わかること
- selfawarness=自己理解
- 日本人はselfawarnessが弱い
- オンリーワンとはあるカテゴリーにおいてナンバーワンになること
- スキルこそが相対的に最も持続可能な個人資産
- 不正解とは自分にとって決定的に不向きな仕事に付いてしまうこと。それは自己理解不足から生まれる
第2章 学校では教えてくれない世界の秘密
- 人間は、みんな違って極めて不平等である
- ”実力も運のうち”の内容にも通ずる
- 経済格差は本質的原因ではなく知力の格差の再生産が本質的課題
- コントロールできる変数は①自己理解 ②強みを磨く力 ③環境の選択(アンコントローラブルなケースもあるが)
- 資本主義は人間の欲をエネルギ-源にして、人々を競争させることで社会を発展させる構造を持つ
- 資本主義とは無知であることと、愚かであることに、罰金を科す社会のこと
- これを助長するのは日本の教育システム
- 年収を決めるドライバーは3つ
- ①職能価値
- ②業界構造
- ③成功度合いによる違い(大成功した場合の天井の高さ)
- 年収の期待値の上下を知った上で、自分が情熱を持ち好きになれる仕事を選ぶべき
- 成功の定義づける目的を明確にせよ
- 自分に合った苦労を選びやすくするために、できるだけパースペクティブ(認識できる世界)を広く持つこと
- 真っ先に考えるべき軸は「需要」の変化
- 市場の需要の変化は大きな目でみると必ず消費者のプレファレンス(相対的好意度)に従う
- 人生とは、まだ知らない面白いことを求めて、自分の世界を拡げていく旅のようなもの
第3章 自分の強みをどう知るか
- 戦略思考を用いる
- 目的を決める
- 何をしているときがハッピーかを考え、そこから未来のやりたいことを発想し、目的を決める
- 自分の強みを知る
- 自分の好きをを活かす
- タイプを知る方法としてTCL法というものがある
- T:考える力/戦略性が強み
- C:伝える力/人とつながる力が強み
- L:変化を起こす力/人を動かす力が強み
- 戦略なきキャリアの行き着く先は地獄
- 特徴と環境がフィットすると人の可能性は爆発する
- 自分がナスビなら立派なナスビになればいい
第4章 自分をマーケティングせよ!
- 自分ブランドを設計してみる
- 20代の森岡さんのブランドキャラは、情熱的・豪腕・悪い人じゃない
- 戦略同様に、誰に・何を・どうやって、を決める
- ブランドは顧客との約束。それは自分ブランドでも同じ。信頼積み上げるには時間が掛かり、失うのは一瞬だと理解する
- 一貫性と圧倒的な結果を残し信頼を勝ち取れ
- 人間は気持ちよくなると成長を止めてしまう生き物
- うまくいっているときこそ無理矢理にでもラーニングゾーンへ踏み込め
第5章 苦しかったときの話をしようか
- 人は、自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたときが最も苦しい
- 意識的に自分のスタンスを変えた
- 潰れないためには、最初から方の力を抜いて最後尾からスタートする自分をイメージし受けれておく
- 自分自身に過度な期待をしない
- 評価者に情状酌量に身を委ねる情けない自分ならば、評価は最悪で当然
- 信念を持ち、行動を一致させる
- ビジネスでは結果を出せないと誰も守れない
- 迷ったときは厳しい方を取れ
- 強い人間は環境に合わせて自分を変えるか、自分に合わせて環境を変えるか、そのどらかができる
- 失敗のない人生そのものが最悪の大失敗
- 目的を追求するなら、君にもいつかきっと、てを取り合って同じ目的を追う本当の仲間ができるだろう
- 最初からすぐに変われないことを覚悟して、時間がかかることを練り込んで、変わる努力を継続すること
『この世界は残酷だ。しかし、それでも君は確かに、自分で選ぶことができる!』